西の善き魔女1/荻原規子

西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)

西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)

 ファンタジーというかよりかは、どこか童話のような素敵な世界感が随所に感じ取れる。ハラハラドキドキというより、読んでいてわくわくしてくるような作品だ。
 そして主人公である子供たちが、それがまたかわいい。いや、かわいく描かれているという感じかな。それも含めて素晴らしい世界感の中にあってこそと思う。
 感動のあまり涙したり、息もつかせぬ展開があるわけでもない。しかし、知らぬ間に作品にのめり込み次へ次へとページをめくっている魅力。そして心に染みるあたたかさが、この作品にはあるんだなと思う。