デスノート後編

クサい演技が少なかった分、前編よりも楽しめた。
なかなかよかったよ、藤原くん。
Lも局長も、いい演技だった。


シナリオは仕方ないかな。
構成はよくできてるし。
けど、本当はもっとすごいことやって欲しかったなぁ。


結局、原作の最も重要なテーマが圧殺されてしまったのは残念。

わたしたちの田村くん1

ライトノベルの漫画化は大抵面白くないだろうと
腹を括って買った割に、ん……なかなか面白いです。
うまく整理して、漫画の長所を生かしているのかな。
原作が面白すぎたので、漫画化というのはちょっと酷なんだけど
最低限のラインは死守しているようで安心しました。

地獄のババぬき/上甲宣之

地獄のババぬき 『このミス』大賞シリーズ

地獄のババぬき 『このミス』大賞シリーズ

相変わらずやってくれる、この上甲という人。
この馬鹿さ加減が大好きだ。


「阿鹿里村事件の生還者」
「戦うトイレ娘」
「深層心理に詳しい女子大生」
「ジャック・ザ・スキッパー」
「ブラック・クィーン」
「ギャンブラー・キング」
千里眼を持つ霊媒師」
「不死身の殺人鬼」


錚々たる面子で挑むは……ババぬき。
お得意の薀蓄と心理戦が絶好調。


闘いの終わりは新たなる闘いの始まり。
先が読めないのもこの作品の魅力かな。

コスプレ幽霊紅蓮女/上甲宣之

コスプレ幽霊 紅蓮女(ぐれんオンナ) (『このミス』大賞シリーズ)

コスプレ幽霊 紅蓮女(ぐれんオンナ) (『このミス』大賞シリーズ)

アツくて、せつなくて、馬鹿らしいけれど
勇気をもらえる。
さしずめ、少年漫画のヒーローのように。


尋常に面白いんだけど
「面白かったー」と、いうだけ
以上の価値があるんじゃないでしょうか。

ジュリエットXプレス/上甲宣之

ジュリエット×プレス

ジュリエット×プレス

晦日の夜、同時に起こった3つの事件。
繋がってゆく3つの物語に、近づいてくる真相。
読めない結末に、ページを捲る手が早くなる。
スピーディでテクニカルなサスペンスでした。

なっとくするベクトル解析/谷口雅彦

一言で言ってしまえば著者の自己満足。
「分かりやすい参考書を書きたいんだ!」っていう思いは伝わってくるんだけど、分からない人にとって何が分からないのかが分かっていない。
序盤はバカ丁寧に解説されていて、ベクトル解析の基礎の基礎は理解できるだろうが、途中からは分かりやすく書くことを忘れてしまったのか、「分かる人には分かる」ような説明となっている。
複素解析に突入した辺りでわけが分からなくなって、読むのを止めた。勾配、発散、回転までの入門書としてはまあまあかな。

「普通がいい」という病/泉谷閑示

「普通がいい」という病~「自分を取りもどす」10講 (講談社現代新書)

「普通がいい」という病~「自分を取りもどす」10講 (講談社現代新書)

いい意味でもなく、悪い意味でもなく
純粋な意味での「期待はずれ」。
表題から日本人の社会性に関する批判かと思いきや、実際に述べられているのは、あるケースにおける精神病患者に対するような詭弁である。これは、著者が精神科医であることが原因なのだろうけれど、普通に本を読む心算で読んでみると多少腹立たしい部分が見受けられる。
本書の内容は、「普通でなければならない」という強迫観念を持った患者に対して、最初は偉人の言葉を引用しつつ(この引用が本当に多い)心理学を用いた詭弁で、後半はまたもや引用を含みつつ宗教的な見地から、言いくるめようとしているというものである。
気に入らないのがこの詭弁で、論理的には滅茶苦茶なことを言ったりしているのだが、例の引用を使ってそれらしく仕上げているため、精神科に通うような人ならば言いくるめられてしまうかも。
多少勉強になるところもあるものの、コンセプトが気に食わないので評価は低目。