銀河英雄伝説 vol.1/田中芳樹

 名作と呼ばれている巨匠の放つ作品。遅ればせながらも拝読した。
 読み始めてまず目に付いたのは、その筆力。新人の作品とかと比べると雲泥の差ってのがよく分かる。
 冒頭部分は歴史の説明が長々と。しかし、それでいても読んでいて面白いって思えるのがすごい。
 多少歴史をなぞるような展開のすっ飛ばし方だけど、2つの敵対勢力の視点から描かれた戦争の策略と、政治的策略などの人間関係はかなり面白い。
 それと、「歴史」を丸々作り上げた設定の緻密さにも驚嘆。
 面白くあるべくして、面白いって感じがした。