されど罪人は竜と踊る7/浅井ラボ
まどろむように君と―されど罪人は竜と踊る〈7〉 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 浅井ラボ,宮城
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/06/30
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 13回
- この商品を含むブログ (44件) を見る
拝金主義の大切さを説いた浅井ラボ的人生講釈。
……じゃなくてやっぱり人生金だという不条理。
つまりは浅井さんの得意分野かな。
鬱がオチはステイタスなので誰が死ぬか予想したり。
■しあわせの後ろ姿
人は自分のことばかり考えているので愛が足りないと簡単に裏切られてしまうという儚 さ。
警察は世間体を気にして裏で暗躍し、裏切った者が幸せになるというやっぱり不条理。
真面目な人間は損をしないように気を付けましょうっていうありがたい教訓。
■三本足の椅子
天才はやっぱり天才。でも凡人もやる気があればそこそこなんとかなるだろっていう勇気をくれる作品。
これは浅井さんにしては非常に珍しいんじゃないか。
「たまには」って言葉がひしひしと伺える。
細かいところでは、豪雨のシーンにいきなり飛んでびっくりした。展開が早い。
人間ハートが大事というされ竜にしてはいい話。
■優しく哀しいくちびる
黒ジヴ最高っ!
短編の醍醐味、悪魔よ再び。
今回は笑いだけでなく、オチも珍しくの感動モノ。
2重人格者と女性は怒らせると恐ろしいことになるって話。
■翼の在り処
短編で不足しがちな戦闘分を補いまくって余りある作品。
翼将はやっぱりバケモノでしたっていう圧倒的な超破壊。
いまさらだけど浅井さんは「超」をつけるのが好きね。
とにかく滅茶苦茶で理不尽な強さを一言で表すと「超」になるんだろうなぁ。
結果、理不尽な強さがうじゃうじゃと出てきました、とさ。
それにしても主人公たちが戦えば10秒で分子レベルに分解されそうだ……。