スラムオンライン／桜坂洋

スラムオンライン (ハヤカワ文庫 JA (800))

いかにも現代っぽいというか、色々と身に染みる。ちょっと痛い。
ライトノベルというよりはメフィストととかあっちの方とオーラが似てるかな。「ALL YOU NEED IS KILL」とは少し空気が違う気がした。
中身はネトゲのお話とあって廃人のこととか御忠告頂いた。よく話題になるネットとリアルの違いとか、その辺に対する主人公の考えがいかにも現代的。生きるための目的や、英雄になれないという辺りもしかり。
現代若者と平行して、作者が本当に書きたかっただろう昔ながらのアーケードゲーマー。最強のゲーマーはネットとリアルを別物とは考えず、そのように結局は目的とか結果とかどちらも不毛なものなんだろうと思う。まあ、他人に認めてもらうんじゃないってことだし。
結局、現実の彼女は残りルイは消えた。なんか、否定も肯定もされてなくとも、多少後ろめたく感じないでもない。
他人の目を気にすることも必要だと思うけどねぇ。