ALL YOU NEED IS KILL/桜坂洋

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

最初はただの戦争モノかと思った。けど、実際は戦争の事自体をメインに描かれているのではなく、生き残る強さとか、不条理とかを描いたものであった。時のループという戦争モノは珍しいと思う。序盤から中盤にかけてはキリヤがなんとか抜け出そうとしていて、段々と実力を付けていく部分が面白いとは思ったがそれでもそれだけならば、そこら辺のちょっと面白いだけの作品と遜色ないと思う。だが終盤のどんでん返しは、絶妙で、感動で、やるせなくて、よかった。あとがきも余韻が味わえる内容で雰囲気をぶち壊されなくて、すごく良い読後感だった。