カラミティナイト/高瀬彼方

カラミティナイト (ハルキ文庫)

カラミティナイト (ハルキ文庫)

 うわ……ウジウジウジウジと鬱だわ。この主人公、鬱々とした雰囲気はどこかディバイデッドフロントの宮沢に通ずるものがある。
 鬱は置いといても心理描写はさすが高瀬さん。でもやっぱり鬱なんだけどね。
 内容自体は色々絶望だけど、救いは主人公たちの心の中に光る強さ。絶望から這上がって来た強さ。そういう、鬱をベースにした希望みたいなのがいい感じ。
 でもまあ、そういった人間関係とかがメインだからか戦闘はあっさりしすぎ。味方が強すぎやん。
 ちなみに、イタいと言えば王道ファンタジーより高瀬さんのデビュー作ではないかと思ったり。まあええけど。